ただ楽しむ為だけにバイクに乗ることに飽き足らず、”仕事”としてバイクに乗ることに情熱を傾けているけれど、また一歩新たな世界を見たという気持ちである。
とにかく当たり前だが意識するのは視聴者であること。これが大前提のもとに放送は進んでゆく。
バイクももちろんその一環として動く。
こういう絵が欲しい。だからカメラバイクはこう動く。選手を後ろから撮ることによって前方選手との距離感がでる。前方から撮ることによって今度は後方選手との臨場感がでる。
後ろから追い上げて撮ることによって今度は、これぐらい離れているんですよ、と見せることができる。
それを定点カメラやヘリの映像などをスイッチすることによってあの我々がみている画面になる。
実況、解説が加わり、レポーターがしゃべる。
数十人規模の部隊がいくつもある。規模は100人を超える。
いやはやである。
バイクはそういったカメラマンやイヤホンから聞こえるオーダーを聞き自分の位置取りを決める。もちろん一番気を付けるのは選手の動きだ。
自転車と違いスピードはせいぜい20キロ。ゆっくりだからこそ選手のインアウトの位置取りはシビアだし、気が付くと真後ろに居たりするのが怖い。
自転車ではよく聞く選手と車両との接触事故。でもマラソンでそれは絶対にNGだ。なにせ中継だし、事故イコール選手の大怪我につながる。
目の前にはモニター画面がありオンエア画像とバックモニター画面を見ることができる。これはリアに放送機材を積んでいるために後ろの視界を確保するためだ。もちろんミラーは増設されて4つ。これでも死角ができる。万全を期しているのだが正直ここまでやらずとも、とも思うけれど。
そのうえタンデムする。
これらの情報もこのあたりが限界かと思う。詳細はここには書けないので大枠の情報のみになってしまうがバイクは今回は中型であった。大型も今回出ているがそれは機動性が求められる位置のバイクのみだ。
バイクに乗る。ということにマインドマップを書いてこの仕事までたどり着いた。という実感。
テレビの絵の動きを勉強するという宿題が出来た。
それからバイクの取り回しの練習。センスタがけの練習。もっともこれらは素のバイクでしか練習はできないが。(仕事中はコケるということは放送機材の破損を意味するので絶対にコケられない)
そうなると素のままでも重い四発の大型ツアラーを自バイとして購入しようかという気持ちになっている。日常的に大型に慣れておくということで。
それから、もちろんだが、これら放送機材を積んでタンデムをするとかなり重い。ざっと150キロはプラスかな。タイヤの段減り、フレームの歪み、が出るようだ。
今シーズンはまだ終わってないけれど今後に多くの課題を残した初中継仕事だったなあ。
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